ドラッカーの提言−マネジメントの役割その1:目標達成
(ネクスト・チェンジリーダーズコラム)
●マネジメントの役割『組織の目標達成』
⇒マネジメントが自らの機能を正当化できるのは、経済的な成果によってのみ
経済的な成果とは、売上や利益の創出のことです。営業マンで言えば、『どれだけ売上をもたらしたか』ということですが、自分の能力を正当化できるのは、『どれだけ売上貢献できたか』。こればかりは譲れません。
営業マンは『販売の専門家』と書きましたが、どれだけのレベルかを証明するのは『どれだけ売上貢献したか』です。高い売上が上げられる人は、販売の能力が高いという証明になりますし、唯一の存在意義でもあります。
●目標とは・・・
⇒絶対のものではなく、方向付け。未来をつくるためにどう資源をつかうかという道具。
『死んでも目標達成するのが営業マンだ!』というのは正しくないと思います。
目標達成できないからといって、評価が低く見られることもおかしいと思います。
例えば、月100万円の目標があったとして…
| A |
毎月100万円×12ヶ月=1200万の売上 |
毎月達成した人 |
| B |
1ヶ月目に1200万円
残り11ヶ月×50万=550万 |
合計1750万円売ったが、達成したのは1ヶ月目だけ |
どちらが評価が高いでしょうか?評価が分かれるところだと思いますが、私達はBの人を評価したいと思います。なぜなら…
売上貢献度>目標達成の重要度 だからです。
目標はあくまで道具。自分の経営資源(時間、労力、知恵等)をどれくらいの比重でつかっていくか、という目安でしかありません。
これは個人におきかえても同様です。例えば『俺は会社でトップセールスマンになるぞ!』といっても、身近なパートナーの共感や承認がなければ実現は難しく、仮に達成できてもむなしいだけでしょう。
ビジョン設定には周囲の理解を忘れずに。
●目標の具体化
⇒(1)事業の定義から具体的に導く基本戦略
事業の定義を目標に翻訳する(公約、評価基準)
自分が将来どうなりたいか?をまず考えます。それが事業(=営業職として働くこと)の定義です。
『独立したい』『社内出世したい』等々から、どれだけ会社に自分の営業力を提供するか?ということから、売上目標を決めます。高い目標を掲げれば、営業にかける比重は高くなりますので、スキルアップ・キャリアアップにはつながります。
しかし、営業力を会社に提供し続ける弊害として、『自分の時間が減る』という状況が発生します。すると、社外ネットワークの構築がおざなりになったり、自分の起業準備が遅れたりしますから、バランスが大切です。
⇒(2)行動のための基準。動機付け
モチベーションを維持するために目標(数字、期間)は必要です。『あー、めんどくせー』と思っても、『目標があるからな〜』と自分を動かす要因になります。そう思えるかどうかは、『自分で決定した目標』かどうかで決まります。上司に与えられた目標からは、苦痛しか感じません。『こうなりたい』という気持ちから自分で立てた目標は、欲求を叶えたいという積極行動につながります。
⇒(3)資源と行動を集中させるもの
自分でひとつの目標を立てたら、『目標達成のための戦略』を考えます。戦略とは、『目標達成のために経営資源をどう使うか』を意味します。自分の時間、労力、知恵等を『いつまで』『どれくらい』投入するか、を客観的に考えて戦略をたてます。
⇒(4)複数であるべき。多様なニーズをバランス
目標をひとつにしたときの失敗例は『売上目標の絶対度』を高めたときです。例えば、『99%の達成は認めない』なんていう経営者がいますが、残りの1%を追ったおかげで、どれだけの損失がでるでしょうか?
営業マンは『お願い営業』をする、顧客も押し売りされ、気分を害する… この繰り返しで営業マンもお客も失うのです。私はそんなバカなことを何年もやってきました。
当時は『達成か未達成か』しか考えてませんでしたが、矛盾を感じるようになってから、ドラッカーの提言を読み、『やっぱりおかしい』と確信をもちました。たった1%の売上をおったおかげで失った損失は非常に大きいものです。
いくつかの目標をもち、優先順位をつけて、バランスを保つべきでした。
例えば…(1)年間売上達成(2)月間売上達成 という優先順位で2つの目標をもてば『別に今月の足りない1%は来月やればいい』と判断できます。
個人に置き換えても、『2つ以上の目標』に『優先順位』をつけることは重要なことです。
⇒(5)事業の成否に関わる領域すべてに必要
ドラッカーは『2つ以上』どころか、すべての領域に目標設定することを提言しています。ということは、『売上目標』だけではないということです。
例えば、『営業人員の定着率』『新規顧客数』『客単価』『LTV』(ライフタイムバリュー:1社がどれだけ購入してくれたか)等々にも目標をつけていくということです。
定量化できるあらゆる目標をバランスよく達成することが、ビジョン達成の近道であるということになります。
個人でいえば、『独立したい』と思ったら、『いつまで』『何人の』協力者を得るかという目標は重要です。自分の独立計画に照らし合わせて、期間と量の目標をバランスよく立てましょう。
●『マネジメント』とは? −ドラッカー提言まとめ
その最大の役割は、情報を『知識』にかえ、知識を『行動』にすること。マネージャーとは、知識を行動に具体化することに『責任』をもつ者。アナタの上司はどうでしょう。そして自分自身をマネジメントしている
『アナタ自身』は、どうですか?ちょっと考えてみましょう。
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