企業年金 NTT 富士通 ユニシス 損保ジャパン
NTTグループが、適格退職年金からキャッシュバランスプランへの移行と同時に13万人のOBの年金額を引き下げることを決定し、受給権の取り扱いの行方が注目されている。
適格退職年金とは?
- 企業年金制度の一つ。
- 法人税法施行令に定められた適格要件を満たしている退職年金制度。
- 企業負担掛金は損金算入できるなど,税制上の優遇措置がある。
- 税制適格年金。適格年金。
- 受給権の保護が曖昧といわれ,確定給付企業年金法で 10年以内の新企業年金への移行が義務づけられた
キャッシュバランスプランとは?
- アメリカの混合型年金の一つ。
- 従業員ごとに仮想の個人口座を設け、そこに企業が拠出する一定額(従業員の年収に対する一定比率の額)を加算していく。
- それとともにあらかじめ定められた基準による利息を定期的に付与し、口座上の元利合計の積み立て総額により年金給付額を決定する仕組みの年金制度。
- 利息付与の利率は市場金利に連動し,これにより将来の給付額も変動する。
- 実際の年金資産を形成する掛け金は原則として企業が全額拠出し、資産の積み立て・運用・管理も企業が一括で行う。
- 運用リスクは企業に帰属。
- 確定給付型をベースにするが、個人別口座の採用やポータビリティーに優れるなど確定拠出型の特徴もあわせもつ。
また富士通はじめ電機各社が厚生年金基金の代行返上を決めた。
厚生年金基金とは?
- 企業年金制度の一つ。
- 企業などが基金を設立して厚生年金の給付の一部を代行するとともに独自の給付を付加したもの。
- 退職金制度と厚生年金制度との調整をはかるものとして導入されたので調整年金ともよばれる。
- 確定給付企業年金法で代行部分の返上が認められた。
日本ユニシスも確定拠出年金とキャッシュバランスプランへの移行を決めたとも報じられており、大手企業の企業年金改革が新たに進みはじめた印象だ。背景には2004年の年金改革の枠組みの大筋が決まったことがある。
確定拠出年金とは?
- 企業年金制度の一つ。
- 年金支給額を決めるのではなく、保険料を定め積み立ててその運用実績により支給される年金額が決定する仕組みの年金。
- 日本版 401k。DC 年金。
- 年金運用商品として元本確保商品を含む預貯金、公社債、投資信託、保険など三つ以上の選択肢が提示され運用する。
- 加入者が運用リスクを負うが、運用商品の変更や転職時に転職先に年金資産を移せるなどの特徴がある。
- 保険料を雇用企業が負担する企業型と企業に同制度がない場合や自営業者など加入者個人が負担する個人型がある。
- 公務員と専業主婦の加入は認められていない
確定拠出年金の拠出限度額の引き上げの動き
「平成16年度与党税制改正大綱」では、確定拠出年金の拠出限度額の引き上げや、個人別管理資産の中途引き出しに係る要件緩和等が盛り込まれた。今通常国会に法案が提出される。
確定拠出年金については以下のとおり改正が予定されている。
確定拠出年金の拠出限度の引き上げ
| 1.企業型 |
現行(月額) |
改正案(月額) |
イ 他の企業年金がない場合
ロ 他の企業年金がある場合 |
3.6万円
1.8万円 |
4.6万円
2.3万円 |
| 2.個人型 |
|
|
| 企業年金がない場合 |
1.5万円 |
1.8万円 |
少額資産の場合の中途引出し要件の緩和
・確定拠出年金の導入企業は2003年11月30日の段階で586社となった。
損保ジャパンでは「企業型確定拠出年金事業主賠償責任保険」を発売
これは企業型確定拠出年金制度を導入した企業が制度運営・管理業務に起因して、年金加入者である従業員より損害賠償請求を受けることによって被る損害を補償するもの。運営・管理業務に起因する損害賠償請求とは以下のようなものが想定されている。
- 事業主より十分な投資教育が実施されなかったことにより、投資判断を誤ったとして提起される損害賠償請求
- 資産管理機関・運営管理機関の選定が誤りであったとして提起される損害賠償請求
- 加入者リストの送付漏れによりあるべき運用機会を逸したとして提起される損害賠償請求
拠出限度額や個人型の加入者範囲など、まだまだ確定拠出年金には課題が残されているものの徐々に企業年金の1つの柱になりつつあるといえるだろう。
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